新品のベンツは諦めた!先生、中古やったら買ってもええのかな・・・・
タグ:減価償却
中古資産の購入
まだベンツに対するこだわりが捨てられないんですね。。。(笑)わかりました。中古であれば少々節税効果が高くなる場合がありますので、仕事でちゃんと使うのであればOK、としましょう!
節税効果が高い、というと・・・?
車や設備、建物等は買って導入した時に一括で経費に落とすことが出来ません。減価償却ということをしないといけないわけですね。で、この減価償却ですが、各資産ごとに税法上決められた耐用年数ってものがありまして、その年数に応じて毎年少しずつ経費に落としていくわけです。当然、耐用年数が長ければ1年あたりの償却費は小さくなり、逆に短ければ1年あたりの償却費は大きくなります。ここまではOKですか?
それくらいならわかりますがな!
実は、中古の固定資産の耐用年数は、新品のものの耐用年数よりも短く出来るんです!!まあ中古ということでそれだけ古くなっていますから、当然と言えば当然ですが・・・・。
それは素晴らし過ぎる!!
その資産が何年落ちか、新品であるときから何年経過しているか、により耐用年数が短くなります。下記の比較表をご覧下さい。社長が好きな車で例えてみます。しかもベンツです(笑)。
経過年数 耐用年数 償却率(定率法) 初年度償却費
新車500万円 0年 6年 0.417 2,085千円
中古500万円 3年 3年 0.833 4,165千円
中古500万円 4年以上 2年 1.000 5,000千円
『おお!こんなに違うんやー。
新車の場合はご覧の通り500万円の車を買っても200万円位しか落ちません。一方、4年落ちのベンツの場合は500万円全額が落とせます!すごいでしょ?(※定率法償却の場合です。)
ただし、この例は期首月(3月決算法人であれば4月を意味する。)に購入・事業供用したケースですのでご注意下さい!それ以外の場合には償却費を月数按分する必要があります!
なるほどなー!これはほんまにええこと聞いた。早速中古買うわ!
その分、ちゃんと売上上げて利益出して下さいよー。
先生、任せときなはれ!
特別償却or税額控除
ちょっとややこしいですが、金額の大きな設備投資をする場合には、特別償却又は税額控除という特典を受けることが出来ます!
なんじゃ、そりゃ???
まず特別償却。大まかにご説明します。これは、2年目以降の減価償却費を1年目に先取りしようという制度で、減価償却の前倒しになります。
そのため、特別償却を行った1年目は利益が圧縮されることにより節税することが可能になります。
しかし、2年目以降は逆に減価償却費が減少することになるため、その分利益が出て税額が増加する可能性があります。
だから、ただの課税の先延ばしなんです。
でも、1年目は大いにトクするわけやね?
そうです!そして次に税額控除。これは算出した法人税等の額から投資額の一定割合の税額を控除してくれる制度なんです。
特別償却のように、2年目以降の減価償却費が減少するわけではないので、課税の先延ばしではなくて永久的な節税効果があります!!
なるほどー。ようわかりました!どっちも実行したらえらいおトクですな!
社長、残念ながらそれは出来ないんですわ。。。選択出来るのはいずれか一方のみ。通常は、1年目だけを考えると特別償却の方が節税額は大きくなりますが、中長期の納税シミュレーションを立てた上で実行するのがベストです!
また、この制度については毎年のように税制改正があり、要件も複雑です。中古資産には適用できません。
あと、気をつけないといけないのは、決算日までに購入しただけでは適用出来ません。あくまでも事業に使っていることが条件です!
なるほど。。。なんや今回はいつもよりちょっと難しかったけど、何となくようわかりましたわ。まいどおおきに!
初年度の節税額が大きいからということで特別償却を選択されるケースが多いですが、長い目で見ると永久節税である税額控除の方がおトク。じっくり検討してから実行に移しましょう! |
今回もお金がなくなる節税シリーズなので、あまりこれを多用せずに、“使えそうであれば使う”というくらいにしておきましょう~。業務上必要なものであれば、今のうちに買ってしまいましょう!