いつも我が社のために頑張ってくれている従業員のためにも彼らの退職金支給のための積み立て、そろそろせなあかんなー。
カテゴリー:決算・申告
中退共(中小企業退職金共済)、特退共(特定退職金共済)の加入
それは立派なこと、大事なことです。それなら従業員さんの退職金積立制度を活用しましょう。ついでに、節税にもなりますよ。
ほんまでっか??
ちなみに、役員さんには使えないのでご注意下さい。従業員さん1人あたりの掛金は、中退共の場合月額5千~3万円、特退共は月額1千~3万円の範囲で選ぶことが出来ます!で、その掛金が全額経費になるんです!
ワンダフル!
もう一点補足です。1年間の前納制度を活用して、1年分まとめて支払って経費に落とすことも出来ます!これをすれば活用初年度は節税効果大ですよ!ただし、2年目以降も会社が前納申請して毎期前納を継続しなければいけない、という条件があります。資金繰りに気を付けないといけません。
ふむふむ、慎重に検討して決めなあかん、ということやね?
さらにもう一点追加補足!この制度を活用した場合の退職金は会社をスルーして直接従業員さんに支払われる仕組みです。例えば、従業員が不正行為等を行って懲戒解雇等になったとしても、退職金は支払われてしまいます。。。。。ここ、要注意です!この点が生命保険を使って退職金を積み立てる方法との決定的な違いです!
色々とありますなー。了解です!アドバイスありがとー。
決算賞与の支給
今期はほんま忙しかった!その分利益も沢山出ましたわ!これも日頃から頑張ってくれている従業員のお陰!でも、来季はもっと忙しくなるのでもっともっと頑張ってもらわなあかん!
社長、そういうことなら、節税を兼ねて決算賞与を支給されてみてはいかがでしょう?もちろん、それにより従業員さんの士気がさらに高まるのであれば、の話ですが。
そやなー。ここはケチるべき部分ではないしな!
ところで、決算時点で未支給の賞与は原則として経費になりませんが、次の要件を満たせば、実は経費に落とせるんです!
その要件って??
まずは、決算日までに従業員ごとの賞与支給額が確定していて、その支給額を皆に通知していることが1つ目の条件。また、実際に決算日の翌日から1カ月以内に支給されていることが2つ目の条件です!
決算時に未支給でもいけるんでっか!ほんま素晴らしい!
本当に要件を満たしているかどうか、税務署に対して説明が出来るよう賞与支給通知書に従業員さんから自署押印をもらう等、工夫しましょう。
わかりました!
ただし、これはキャッシュアウトを伴う節税策。あくまでもその分、お金は社外に流出するわけです。節税効果だけを考えて実行するのはやめましょう!あくまでも、従業員さんのモチベーションアップに繋がる、ということが前提条件です!
わかりました!いつもおおきに!
今回はキャッシュアウトを伴う節税策なので、実行されるのであればその効果をしっかり見極めてからにしましょう! |
不良在庫の処分、在庫等の評価損の計上
社長、今期末の在庫、去年よりも多くなってますけど、無駄に仕入れ過ぎていませんか?
そうなんですわー。イマイチ売れ行きが悪いな~。長い間売れてへんモノや、もう使いモノにならんような在庫もありまんねん。。。
在庫を抱えると資金繰りにも影響が出ますし、気をつけないとあきませんよ!まずは不良在庫の処分を考えてみてはいかがでしょう?
どうやって?
在庫数量を少なくするんです。まずは在庫処分セールを実施しましょう!それでも売れない時は廃棄を考えましょう!その際は、税務署に説明がつくように、廃棄処分業者さんの請求書等や廃棄する時の写真等を保存しておくとよいでしょう!
なるほど!その手があったか!
また、評価損を計上する、つまり、在庫の評価単価を下げるという方法もあります!季節商品、旧製品、破損、型崩れ、棚ざらし、品質変化等による売れ残り品等がある場合には、時価で評価出来るんです!
色々ありまんなー。一度、評価落とすのが可能かどうか検討してみますわ!先生、いつもおおきに!
廃棄についてはその廃棄の事実を証明できる資料を準備しておきましょう。評価損については実際の評価額をいくらと算定するか?これが実務的にも非常に難しところですね☆ |
従業員給料の未払計上(確定債務の計上)
ところで、社長の会社の給与の締め日・支払日はいつでしたっけ??
うちは20日締めの25日払いですわー。給与計算は労務士さんにお願いしてまんねん。。。さて、それがどうかしたんですか?
社長の会社は3月決算ですよね?と、いうことは決算日である3/31時点で3/21~3/31に対応する給料は未払ですが、既に支払義務は確定していますよね?と、いうことは・・・・・?もう今まで学んできたことを考えたらわかるはずです!さあ、答えは!?
その未払である3/21~3/31対応分は経費で落とせる!?
せいかいせいかーい!!4/25に払う給与の一部分、つまり上記の日数分を経費として計上出来るわけなんですね!ただし、一点、注意が必要です!社長や役員さんの給与はこれは出来まへん。。。。気をつけて下さいね!
了解しました。コツコツ節税しますわな!サンキューです!
こちらも前回同様、ノーリスクで出来る一般的な節税策ですので、必ず実行してみましょう! |
固定資産税の未払計上(確定債務の計上)
社長、固定資産税ってご存知ですか?
また税の話ですかいな!ほんま、税金払いまくって、嫌になりますわー。
固定資産税というのは、不動産や設備等を所有している場合にかかってくる税金のことです。
ああ、聞いたことありますわ!
市町村によって異なることもありますが、固定資産税の納付は原則として5月(第1期)、7月(第2期)、12月(第3期)、翌2月(第4期)の4回払いなんです。で、それぞれ納付した日に経費として落とすことが出来るんです。
そら当然、ですわな!
ここで特例あり!何と、実は、市町村から納税通知書が届いた日に経費に落とすことも出来るんです!これは未払であってもOK!多くの市町村では通常4月に届くはずです。
前倒しで落とせるってことでっか??それは素晴らしい!
例えば9月決算の会社さんの場合。4月に固定資産税の納税通知書が届いたとしましょう。10万円ずつ、4期に渡って納付する必要があるとします。仮に決算日である9月30日時点で第3期分と第4期分が未払であるとしましょう。その場合でも、既に支払義務は確定していますので、この3~4期分合計の20万円を経費に落とすことが出来るんです!
なるほど!!!これからは通知書を無くさないようにして、集計きっちりしますわー。先生、ありがとなー!
こちらも前回同様、ノーリスクで出来る一般的な節税策ですので、必ず実行してみましょう! |
今回もお金がなくなる節税シリーズですが、重要な福利厚生に繋がるもの。一度、検討されてみてはいかがでしょうか?